2023年6月18日(日)15:15~16:45【会議室1201 座席数120】
名勝地としての歴史的公園
■目的
いまに伝わる日本の名勝地は近世以前の名所旧跡にその端緒を窺うことができる。大正8年(1919)制定の史蹟名勝天然紀念物保存法に基づく「名勝」の指定は、そうした名所旧跡を手掛かりとして、大正11年(1922)から始まるが、その最初の指定11件には、「奈良公園」のほか、明治時代末には「日本ノ三公園」と称された「常盤公園」、「金澤公園」、「後楽園」、そして「栗林公園」の5件が含まれ、明治初期から日本各地に開設された公園のうちでも著名なものがすぐれた名勝地として広く普及していたことを窺わせる。また、そうした名所旧跡を起源としたもののみならず、明治時代以降、新たに造成された公園のうちには歴史的公園と呼ぶべき重要な事例も積み重ねられてきた。このフォーラムでは、特に本年が明治6年(1873)の太政官布達第16号から150年に当たることから、現代の名所旧跡ともいうべき歴史的公園について、名勝地としての特質と価値、そして、その将来への継承について、現場の動きを踏まえつつ、今日的観点から検討を深めたい。
■主な参加者と役割
・司会進行 大平和弘(兵庫県立大学)
・話題提供 名勝地としての公園の指定・登録(仮) 平澤毅(文化庁)
・話題提供 「鶴舞公園」の整備・管理の現場における課題と取り組み(仮) 中根和之(名古屋市)
・話題提供 「奈良公園」の整備・管理の現場における課題と取り組み(仮) 奥田篤(奈良県)
・コメンテーター 浦﨑真一(大阪芸術大学)、井原縁(奈良県立大学)
・ディスカッション 登壇者+黒田乃生(筑波大学)ほか